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二次面接は、転職活動の中で採用に近い重要なステージです。しかし、具体的にどのような準備をすればよいのかわからない人もいるでしょう。
本記事では、一次面接との違い、企業がどのような点を重視しているのか、そして特有の質問に対する対策方法を詳しく掘り下げていきます。また、二次面接で落ちる人の特徴や成功の秘訣についても解説します。
転職の一次面接と二次面接の違いとは?
一次面接では多くの応募者の中から企業とのマッチングを見極めることが主な目的ですが、二次面接では応募者が即戦力として活躍できるか、企業のビジョンや社風に合っているかを評価するステージです。
ここでは、一次面接の回答をさらに深く掘り下げる質問が行われ、応募者のキャリアプランと企業の将来像がどれだけ一致しているかが重視されます。企業によっては役員や社長などが参加し、最終面接扱いのケースもあるので、事前に選考フローを確認しておきましょう。
なお、二次面接の通過率は、一般的に50%前後とされています。
転職の二次面接で企業が見ているポイント
転職の二次面接で企業が見ているポイントは、主に以下の3つです。
- 即戦力として活躍できるか
- 企業のビジョンにマッチしているか
- 社風に馴染めそうか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
即戦力として活躍できるか
企業は二次面接で、応募者の専門知識やスキル、そして過去の経験が現在の職務にどのように役立つかを評価します。具体的な職務経験や達成した成果をもとに、即戦力としての能力をアピールすることが求められます。
企業のビジョンにマッチしているか
企業は自らのビジョンや目標に共感し、貢献できる人材を求めています。志望動機やキャリアプランを通じて、企業の方向性と自己の目標がどの程度一致しているかを示すことが重要です。
社風に馴染めそうか
企業は自社の社風やチームワークに溶け込めるかどうかも重要視しています。過去の職場での対人関係やチームでの貢献など、社風への適応力を示すエピソードを準備しておくとよいでしょう。
【回答例付き】転職の二次面接でよく聞かれる質問集
ここからは、転職の二次面接でよく聞かれる質問項目について、回答例と併せて紹介していきます。
- 弊社の志望動機を教えてください
- 転職理由を教えてください
- あなたの長所と短所を教えてください
- 入社後のビジョンを教えてください
- 最後に何か質問はありますか
弊社の志望動機を教えてください
志望動機に関する質問では、応募企業に対する深い理解と具体的な貢献方法を示すことが必要です。例えば、企業の製品やサービスの特徴、市場でのポジションを踏まえ、自分がどのように貢献できるかを述べます。
【回答例】
前職では、営業職として5年間、顧客との信頼関係構築に努めてきました。御社の事業内容である〇〇に強い興味があり、これまで培ってきた営業スキルを活かして、新規顧客開拓に貢献したいと考えております。特に、御社の〇〇というサービスに魅力を感じています。このサービスは、顧客のニーズに非常にマッチしており、業界でも高い評価を得ています。私もこのサービスに携わり、多くのお客様に貢献したいと考えております。
転職理由を教えてください
二次面接では、一次面接よりも具体的な転職理由を聞かれることが多いです。転職理由に関しては、ポジティブで建設的な理由を述べることが重要です。成長機会を求める、新しい分野への挑戦を希望するなど、前向きな動機を示しましょう。
【回答例】
前職では、Webデザイナーとして3年間、様々なWebサイトの制作に携わってきました。現在は、より幅広いスキルを身につけ、プロジェクトマネージャーとして活躍したいと考えております。貴社の〇〇というプロジェクトは、規模も大きく、非常にやりがいを感じます。私もこのプロジェクトに参画して、プロジェクトマネージャーとしてのスキルを磨き、貢献したいと考えております。
一次面接では、貴社のプロジェクトマネジメントについて伺いました。チームワークを重視し、効率的にプロジェクトを進める姿勢に共感しました。私も御社の一員として、チームワークを大切にしながら、プロジェクトを成功に導きたいと考えております。
あなたの長所と短所を教えてください
長所と短所に関する質問では、自己分析がしっかりできているかどうかが評価されます。具体的なエピソードを交えて自身を語ることで、説得力を持たせることができます。
特に二次面接では、長所・短所を通して、自己分析ができていること、成長意欲があることをアピールすることが重要です。 自身の経験やスキル、応募先の企業・職種に合わせて回答を準備しましょう。
【回答例】
私の長所は、責任感を持って最後までやり遂げることです。前職では、担当していたプロジェクトがスケジュール遅延に陥ったことがありました。その際、チームメンバーと協力して、徹夜で作業を行い、納期に間に合わせることができました。この経験から、どんな困難も乗り越えることができるという自信がつきました。貴社に入社した暁には、この長所を活かして、どんなプロジェクトも最後までやり遂げ、貢献したいと考えております。
一方で私の短所は、完璧主義なところです。前職では、完璧な仕事を目指して、必要以上に時間をかけしてしまうことがありました。しかし、現在は時間管理を意識して、効率的に仕事を進めるようにしています。貴社に入社後はこの短所を克服して、スピード感を持って仕事を進めるよう心がけます。
なお、転職で弱みを聞かれたときの回答例については、以下の記事もご参考ください。
関連記事:「転職 面接 弱み」
入社後のビジョンを教えてください
入社後のビジョンに関しては、中長期的なキャリアプランと企業での具体的な目標を示すことが求められます。自分がどのように成長し、会社や社会に貢献したいかを具体的にイメージして伝えることが重要です。
【回答例】
私にとっての入社後のビジョンは、御社の事業成長に貢献できる人材になることです。
短期的な目標としては、まずは御社の事業内容を深く理解し、営業担当として顧客との信頼関係を築くことです。中期的な目標としては、チームリーダーとしてプロジェクトを成功に導き、売上拡大に貢献することです。長期的な目標としては、将来的には管理職となり、新規事業の立ち上げに携わることです。
これらの目標を達成するために、日々努力を続け、自己研鑽に励んでいきます。御社の事業内容に強い魅力を感じており、入社してぜひ貢献したいと考えております。
最後に何か質問はありますか
面接官からの「最後に何か質問はありますか?」という問いは、いわゆる逆質問です。二次面接で逆質問は必ずあると思って準備しておきましょう。質問がないと答えるのは、熱意がないと思われてしまう可能性があるので避けてください。自分が応募先企業に強く関心があることをアピールする場でもあります。
【回答例】
- 御社の〇〇という事業について、詳しく教えてください。
- 御社で働くために、どのようなスキルが必要ですか?
- 入社後に、どのような研修制度がありますか?
- 御社のグローバル展開について、教えてください。
- 〇〇様(面接官)が思う、御社の好きなところはどこですか?
なお、転職面接での質問については以下の記事でも紹介しているので、あわせてお読みください。
関連記事:「中途採用の面接でよく聞かれる質問と解答例6選!成功させるポイントや事前準備も解説」
転職の二次面接で落ちやすい人の特徴
ここからは、転職の二次面接で落ちやすい人の特徴を紹介します。
主に以下の特徴に当てはまる人は落とされやすいので、事前に確認して対策しておきましょう。
- スキル・経験が不足している人
- 自己分析が不十分な人
- 企業研究が不足している人
- 入社意欲が感じられない人
- 一次面接との回答に一貫性がない人
- 前職への不満ばかり言う人
スキル・経験が不足している人
スキル・経験が不足していると、企業の期待に応えられないと判断され、不採用となる可能性が高くなります。スキル・経験不足を補う熱意や意欲が伝わらなければ、企業は採用に踏み切れません。面接では、スキル・経験不足を自覚していること、それを克服するために努力していることなどを具体的に伝えることが重要です。
自己分析が不十分な人
自己分析が不十分だと、なぜその企業を志望するのか、将来どのようなキャリアを築きたいのかが明確でありません。質問に対して深い回答をすることができず、面接官に良い印象を与えることができないでしょう。
また、自分の強みや弱みをうまく伝えることができず、コミュニケーション能力が低く見えてしまうことがあります。コミュニケーション能力は仕事をする上で非常に重要なため、面接で落とされてしまう確率は上がります。
過去の経験から、自分の強みや弱み、得意なこと・苦手なことなどを分析しましょう。それぞれどのように活かせるのか、克服できるのかを考えてみてください。
企業研究が不足している人
企業研究が不足していると、企業の事業内容、社風、ビジョンなどの理解が浅くなります。面接では企業への理解度を測る質問が必ずされるので、企業への理解が浅いと面接官に良い印象を与えることができません。
また、入社したいという熱意が伝わりにくくなります。面接官に熱意が伝わらなければ、他の応募者に比べて不利になるでしょう。
企業のホームページで事業内容や社風、ビジョンなどの情報を確認しておくことはもちろん、企業を取り巻く業界環境を理解して企業の強みや弱みなどを分析すると良いです。
入社意欲が感じられない人
入社意欲が感じられない人は、すぐに辞めてしまうのではないかと懸念されるでしょう。企業は採用や人材育成に時間とコストをかけているので、すぐに辞められてしまうと大きな損失になってしまいます。
また、面接官に対して積極的に話しかけたり、質問したりすることが少ないと、入社意欲が低いと思われてしまうでしょう。企業研究をしっかりしたうえで具体的な志望動機を考え、面接官に熱意を持って伝えましょう。自分からも質問することで、企業への関心を示すことができます。
面接に遅刻・欠席したり、面接中に私語や携帯電話を触ったりすると、企業に悪い印象を与えてしまうので避けてください。
一次面接との回答に一貫性がない人
面接官は、応募者が自分自身を理解しているかどうかを判断するためにさまざまな質問をします。回答に一貫性がない人は自己理解が浅いと見なされて、面接官に良い印象を与えることができません。また、企業研究が不足していると、企業の求める人物像を理解することができず、質問に対する回答がズレてしまうことがあります。
回答に一貫性がない場合、面接官から嘘をついているのではないかと疑われてしまうかもしれません。嘘はすぐにバレてしまうので、正直に答えることが大切です。想定質問に対する回答を事前に準備しておくと、回答に一貫性を持たせられます。
前職への不満ばかり言う人
前職への不満ばかり言う人は、ネガティブな印象を与えてしまい、採用を敬遠されやすいです。特に前職での問題を自分以外の人や会社のせいにすると、問題解決能力が低いと思われてしまう可能性があります。面接官は問題解決能力のある人材を求めているので、前職での問題をどのように解決しようとしたのか、具体的に説明することが重要です。
転職の二次面接を突破するためのポイント
転職の二次面接を突破するためのポイントは、主に以下の3つです。
- 一次面接の振り返りを行う
- 自己分析を徹底する
- 企業研究を徹底する
一次面接の振り返りを行う
一次面接の振り返りは、二次面接突破のために非常に重要です。
一次面接で聞かれた質問や自身の回答を振り返ることで、自身の強みや弱み、価値観などをより深く理解することができます。また一次面接で得た情報をもとに、企業の求める人物像や事業内容などの理解が深まり、二次面接で企業のニーズに合致したアピールができるでしょう。
一次面接でうまく答えられなかった質問や、質問された内容を二次面接で深掘りされる可能性があるため、対策を練っておきましょう。
自己分析を徹底する
自己分析を徹底することで、自身の強みや弱み、価値観などを明確に理解できます。自身の軸となる考えや価値観が明確になるので、転職の軸が定まってきて、回答に一貫性が出せるでしょう。
また、自身のキャリアプランや目標も明確になるので、逆質問にも対応しやすくなります。逆質問では、自身のキャリアプランや目標と企業のビジョンをどのように結びつけるかを伝えることが重要です。
自分の過去を振り返り、客観的な視点で自分の特徴や価値観を把握・分析しましょう。
企業研究を徹底する
企業研究を徹底すると、企業が求める人物像を理解できます。企業のニーズに合致したアピールができれば、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
また、企業に関する幅広い知識を身につけられます。入社後に自分が企業にフィットできるかどうかを判断する材料が増えるので、入社後のミスマッチを防ぐことにも繋がります。
企業のホームページやパンフレットだけでなく、ニュース記事や社員インタビューなども参考に情報収集を行うようにしてください。
まとめ
今回は転職活動の二次面接について、よく聞かれる質問や回答例、落ちやすい人の特徴などについて解説してきました。二次面接の一般的な通貨率は50%となっており、企業によっては最終面接のような重大な扱いとしているケースもあるため、しっかりと対策を取ることが大切です。また、二次面接では多くの場合に逆質問をされますが、「質問はありません」などと回答することは避け、応募先企業へ関心があることをアピールするようにしましょう。
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